FP試験でも出題されるオプション取引。
だいたいが、ストラドルやストラングルの損益の表などが出たりするだけで、あんまりギリシャ数字指標まで、突っ込んだ出題はされないように思います。
でも、重要だと思いますので、ちょっと勉強してみました。
オプション指標
4月16250
プット 買い
値 280
IV 34.67
デルタ:-0.5508
ガンマ:0.0007
セータ:-29.0023
ベガ:6.6959
実際の先週末のオプション価格です。
日経平均先物4月限を16250円で売る権利が280000円で買える、ってことです。
価格が280円でIV34.67%ということは、どういうことか??
1年後の日経平均が±34.67%、つまり、10616円~21884円の範囲内だろう、
というボラリティを予想した時のオプション価格が280円です、という意味だそうです。
IVは高いとオプション価格が高く、低いとオプション価格は低くなります。
ですので、よくIVが高い時に売って、低い時に買うみたいな物を見ますが…
IV自体がオプションのプレミアム価格で決まるので、このオプションが、いま、ボラリティ(と一言で片づけてしまっているけど)をどのくらいと見込んでいるか、っていう指標程度の意味かなと思います。
デルタが-0.5508
デルタがマイナスですので、100円下がったら55円オプション価格が上がることを意味します。プットなので、そういうことですね。
ガンマが0.0007
ガンマはデルタの変化率。
ガンマがプラス、これが意味するのは、
先物価格が上がればデルタが上がる→上がれば上がるほど価格が上がっていく
先物価格が下がればデルタも下がる→下がれば下がるほど価格が上がっていく
つまり、価格が大きく動けば利益が出ます!ということ。
ガンマがポジティブ(+)だと、価格変動を期待しているポジションということになります。
セータが-29.0023
買いポジションの場合は、時間がたてばどんどんオプションの価値は目減りしていき、その目安となるのがセータです。
買いポジションはマイナス、売りポジションはプラスになります。まさに、時は金なり。
ベガが6.6959
IVと同じく、ベガっていうのがどうもとらえにくい。
ベガは、IVの変動に対するオプション価格の反応の大きさ、っていう説明になります。
大きければ、IVの影響を大きく受ける、小さければIVの影響をさほど受けない、ってことになります。
ですが、IV自体が非常にとらえづらい(と私は思っています^^;)
で、同じことを思っている方がいたので↓で紹介したいと思います。
H. Tarkunさんのブログ「H. Tarkunの書斎」から引用です
オプション: ガンマ・セータ vs ベガ (2)
前回書いたとおり、そもそも、IVは外から与えられるパラメータではありません。ですから、IVが下がったから価格が下がるのではなく、価格が下がったからIVが下がるのです。そう考えると、原資産の変動と時間の経過で説明できない部分をすべてIVという一つの変数にまとめてしまっている訳で、故にベガという指標にはある種の矛盾があると言えます。価格が下がった結果から逆算している訳ですから。
敢えて言えば、原資産の変動と時間の経過では説明できない市場参加者の「マインド」に対する感応度を測る指標と考えた方が良いと思います。
まあ、こういうことなんでしょうね~。って思いました。
オプション価格っていうのが、実際に割安なのか割高なのか、パット見た目じゃわからないので、そのためにIVがあるって思うくらいでよさそうです。そして、その影響をどのくらい受けるのかを現したのがベガ。
オプションの魅力
オプションを勉強していると、オプションの魅力って
・時間をお金に変えることができる(セータを取りに行く)
・ボラリティをお金に変えることができる(ベガ、IVを取りに行く)
この2つかなと思うようになってきました。
単に原資産(日経先物)の動きだけでなく、ストラドルやストラングル、バタフライなどの合成ポジションを持つことによって、しかも買いと売りを組み合わせることによって、時間やボラリティを味方につけたり敵にしたりして戦略を練っていける、というのが面白いのかなと思いました。
ただ、結果的に影響を受ける要素、リスクにも利益にもなるファクターが、原資産よりかなり多いので…なかなか、取引するのは難しいんだろうな~と思います。オプションで儲けてる人ってすごいですね!!
では、よい休日を~。