こんにちは。
今日はのれん代について。
のれん代とは?
簡単にいうとブランド力、っていう説明もありますが…いまいちイメージがわかないです。
「のれん」という言葉を説明しようとするから、だとは思うのですが。
英語だと「intangible assets」というそうです。これは「無形資産」と訳せます。こっちの方がしっくりくるかな~。
企業買収時に、100億の価値のものを150億で購入したら、50億円の「のれん代」ってことです。付加価値みたいなもんですね。
株価もPBR1なら解散価値と株価が等価、ってことですが、PBR2なら、解散価値の2倍、株価が高いことに。これは、その分、その株に無形資産、つまり付加価値が付いているってことでいいのかな~って思います。
味噌は会計基準
この50億円ののれん代、日本の会計基準だと20年かけて償却しなければならないことになっています。つまり50億円ののれん代の場合、毎年2.5億円ほど償却していかなければならず、利益を圧迫します。
ところが、国際会計基準だと、のれん代の年ごとの償却はありません。
償却が必要となった、つまりのれん代の価値がなくなったと判断される時期に償却を行うってことです。それまでは、無形資産として資産に計上され、定期的に償却する必要はありません。
つまり…国際会計基準を採用している、かつ巨額ののれん代がある場合、一気にのれん代の償却ものしかかり、業績が悪化って可能性も…。爆弾を抱えての運営となる可能性があるってことです。
ここまで書くと、ぴんとする方もいるでしょうけど。
コメダ珈琲ですね。
巨額ののれん代があるっていうのは、上場時から話題に上がっていたようです。
どのくらい巨額かというと…総資産570億くらいに対して、380億…。総資産の半分以上がのれん代となっています。しかも、国際会計基準ですので、毎年償却する必要がありません。
巨額のお金で買収したあと、国際会計基準にして、償却不要ののれん代分の利益を押し上げるように見せて…見た目をよくして上場、高値で売り抜け!ってパターン。たしかに、PERなどの指標の見た目は劇的に良くなるかもしれません。これから、こういうパターンは結構出てくるかもしれませんので、気を附けないといけないな~と思いました。